ユニットケア

ユニットケアとは

喜多乃郷ではユニットケアを導入しております。9名1ユニットとして、各ユニットに職員を配置することで、きめ細かいケアを実現しております。完全個室でプライバシーを確保し、起床時間や食事時間も自由なので、これまでの生活スタイルを変えずにお過ごしいただけます。


建物や景観の工夫

周辺地域の景観にも沿い、家(集合住宅)らしい雰囲気を大切にする施設が増えてきました。

また、玄関は家と同じような造りにし、家族専用やユニットごとの玄関を別に設けたり、施設の案内板も住まいとしての工夫が見られるようになってきました。

さらには、建物だけではなく、窓から緑が見えるか、外の景色が見えるか、光がさしこむか、風を感じることができるか、などという視点も大事にしていきます。

普段と変わらない暮らし

食事・入浴・洗濯・お茶の間など、暮らしの場を一つのくくり(ユニット)とし、使いやすいように工夫しています。くくりの単位は9人で、その人たちが暮らしの仲間となります。暮らしをサポートする職員も固定配置されていますので、名前は覚えられないとしても、「いつもの人」として顔なじみの人間関係が保てます。

朝食は、それぞれの起床時間に合わせて始まります。各ユニットで炊飯しますので、ご飯が炊けるにおいで目が覚めることもあると思います。キッチンは普通の家庭の台所と同じような設備で、入居者が使って自分の役割を発揮したり、家族が自由に使うこともできます。盛り付け、洗い物もそこで行います。台所仕事ができなくなってしまった人でも、水の音を聞くことや盛り付けをそばで見ることで、普段と変わらない暮らしを実感できるでしょう。

お風呂も一人ずつ、好みに合わせた入浴ができます。脱いだ衣類はそこで洗い、洗濯機の音や石鹸のにおいも味わえるでしょう。食事のあとは、気の合う仲間とのおしゃべりもでき、家庭で言えば「お茶の間」でのくつろぎも楽しめます。

自分の『居場所』を設ける

自分だけが好き勝手に使える場、ほっとする場も必要です。自分の部屋(個室)には、今まで使っていた家具や、自分で用意した愛着ある品々を自由に持ち込めます。部屋には鍵があり、自由に管理できます。

他の利用者との交流

同じユニットの、いつもの暮らしの仲間だけでなく、外の仲間との交流も大事にしています。 同じ趣味を楽しんだり、おしゃべりをしたり、一服しながら外を眺めるのも、気分転換になります。

ユニットケアが目指すもの

生活の基本行為としての起床、食事、入浴、就寝は、今までの暮らし方の継続を基本としながらサポートしていきます。そして、他の入居者とのおしゃべりや趣味の活動などの交流、地域の美容院に出かけることや家族とレストランへ食事に行くことなども大切にします。つまり、 その人のペースで暮らしが営まれることを支援していくのです。

ますます重度化していく高齢者施設利用者ですが、そのような方々でも、ごく普通の暮らしが送れるようにサポートしていきます。

ユニットケアは、それぞれの人が、それぞれに望んでいる暮らしをサポートする個別ケアの一つの方法です。それは、画一的な方法ではなく、暮らしと共に変化し、そして、進化していくものです。 普遍的なのは「高齢者の尊厳を保つ」こと、そのことのみです。

ユニットケアの3つの要素

ユニットケアを実践するには「ハード(環境)」と「ソフト(暮らしのサポート)」の両輪が必要といわれています。

『ハードの持つ介護力』にケアは助けられ、『ハードを越えるソフトの力』に建物はうまく使いこなされます。そこで、「ハード」と「ソフト」は車の両輪にたとえられています。

今までの私たちのケアを振り返ってみると、「あのワーカーは、どの利用者にも細かな対応ができてすばらしい」と思えるような、そんな人を目標にケアをして きたと思います。そして、なぜ細かな対応ができるかといえば、個々の利用者の情報をきちんと持ち、その情報に基づきケアをしてきたからです。

ハード(環境)

高齢者福祉施設は、普通に暮らす場であり、地域の中で暮らしていく場です。「住まい」であり「地域の集いの場」ともなる、施設というハードの持つ介護力を存分に活用することが、入居者の方々の暮らしを豊かに彩るためには重要です。

そして、「住まい」は、特別なものである必要はなく、「普通の暮らしぶり」をどれだけ多く建物や設備に取り入れることができるか、という視点が大切になってきます。

建物には、建てるにあたっての理念と理論があります。今、それらを正しく理解し、それぞれの空間に見合った暮らしを組み立て、味わっていただくことによって、家族・他の入居者・スタッフ・施設を訪れる地域の方々との豊かな関係性を築くことに繋げていけます。

ソフト(暮らしのサポート)

ユニットケアは、利用者が今までどんな暮らしをしてきたのかを見つめ、その暮らしのリズムに沿って実践することが基本です。

例えば、入居者のそれぞれの起床時間に合わせて朝食を用意することなど、利用者の方々が朝起きてから夜寝るまで、そして、翌朝に心地よく目覚めるために、どのようにケアしていくかという、入居者主体のケアを考えます。

早番は○と△の仕事、遅番は▲と□というように、職員の仕事にあわせた日課に入居者の暮らしをあてはめるのではいけません。入居者各人がどのような暮らしを望んでいるのか、その暮らしを理解したうえでサポートしていくことが重要です。

システム(施設運営の中での仕組みづくり)

施設は、それぞれ専門職の集まりで運営されています。各分野が、また各人が、思う存分、その力量を発揮できることが、施設運営には求められているのです。 それにはまず、運営方針の理念があり、それを伝達していく組織があり、申し送りや記録、ミーティングなどの情報共有の方法、シフトの工夫や研修のあり方 などのチームケアのマネージメント方法、そして経営論も不可欠です。

ユニットケアの成否には、職員一人ひとりの自立と組織力が必要です。その運営に対する仕組みづくりや工夫が、これからの重要なポイントになります。 「介護が必要になっても、ごく普通の暮らしを営む」いう理念の確認をした上で、環境や設えも含めた意味での「ハード」、利用者中心の生活を支えるため の「ソフト」、それらを有機的・効率的に結び付ける「システム」の構築ということが、ユニットケア実践のカギとなっています。

新型コロナウイルスに関する取り組み

 施設内の新型コロナウイルスに関するお知らせ⇒こちらをクリックしてください。


お電話でのご相談・お問合せは、以下の電話番号までご連絡ください。

TEL.052-659-3758

ご質問などございましたら、以下のお問合せフォームよりお気軽にお問合せください。

お問合せ